仕事との両立
世の中には2種類の人間がいる。
それは、専業投資家と兼業投資家である。 by あら
株式投資で成功しようと思ったら、
やはりそれなりの時間をかけなければいけません。
保有している企業は毎日何らかの活動をしているわけですから、
状況は日々変化していきます。
したがって、少なくとも自分が保有している銘柄や、監視している銘柄については、
毎日企業から発表される開示情報をチェックする必要があります。
四半期毎の決算はもちろん、月次の売上状況だとか、
株式分割だとか、どこかの企業を買収するだとか、自社株買いがどうだとか、
実に様々な情報が日々入ってきます。
これらをひとつひとつチェックし、それぞれに判断をしなければなりません。
20銘柄も見ていれば、これだけでも結構な作業になってしまいます。
加えて、アメリカやヨーロッパの市場がどうなっているのかとか、
ドルやユーロの動きはどうかとか、債券や商品がどんな感じなのか、
とかいった事も把握しておいた方が有利な気がします。
また、毎日どこかで経済指標が発表されていますので、
日銀短観がどうなりそうかとか、次のFOMCはどうかとか、
これについてもチェックしなければなりません。
しかし、こんなことを毎日チェックしていては、一日があっという間に終わってしまいます。
専業投資家であれば、一日中株のことを考えていても誰からも文句は言われませんが、
普通のサラリーマンをしている兼業投資家はそうもいきません。
仕事もしなければいけませんし、投資以外にもやりたいことはいっぱいあります。
では、どうすればいいのか?
その答えが長期投資です。
上で書いたような日々の出来事は、10年20年のスパンで見ればノイズに過ぎません。
デイトレや短期投機をするのであれば、アメリカの株価や原油の値段なども重要なファクターになるのかも知れませんが、長期投資家にとっては単なる一時的な要因に過ぎません。
思い切ってこういった細かいことを無視することで、
毎日の作業量を大幅に減らすことが出来るのです。
しかしながら、長期投資だからといって、
時間を全く使わなくてもいいという事にはもちろんなりません。
割安株を多く見つけ出すには、なるべく多くの銘柄を調べる方が有利に決まっています。
したがって、毎日の株価の上げ下げに一喜一憂する代わりに、長期的に見て成長が見込める企業、そして現在割安に放置されている企業を見つけ出すことに多くの時間を使うべきです。