性格
人それぞれ、性格というものがあります。
気の短い人、長い人、優しい人、厳しい人、
真面目な人、不真面目な人などなど、まさに十人十色です。
性格というものは、自分ではなかなか変えることが出来ないため、
投資に向いていない人がやったとしても、結局のところ長続きしません。
では、どのような性格の人が投資に向いていて、
どのような人が向いていないのでしょうか?
成功する人にはいろいろなタイプがあり、一概には言えないのですが、
失敗しやすい性格についてはいくつかあげることが出来ます。
まず、短気な人。
これは投資に向いていません。
効率的市場仮説がある程度成り立っている現代の市場では、
株価は短期的にはほとんどランダムな動きをします。
いくら自信を持って買った銘柄であっても、
一年や二年は下げ続けるということがあります。
そんな時、短気な人というのは冷静さを失います。
自分が行ったはずの銘柄分析の結果を忘れ、
株価に一喜一憂し、感情をもとに売買してしまいます。
これでは良い成績を収めることは出来ません。
株式投資に向いているのは、いつでも冷静な人です。
あるいは冷徹とか冷酷とか言われるくらいの方が良いのかも知れません。
次に、不真面目な人。
人間誰しも完璧ではありませんので、
すべてにおいて真面目な人というのはいないと思います。
ここで言っている真面目、不真面目とは投資に対する考え方の問題です。
不真面目な人というのは、得てしてラッキーを期待します。
そしてアンラッキーなことは他人のせいにしてしまいます。
つまり、株価が運良く騰がった場合には自分の実力だと思い、
下がったときには市場の環境などのせいにしてしまいます。
これでは反省することがありませんので、
株式投資に重要な経験が身に付きません。
長期投資家にとって重要なのは、
割安な銘柄を探し出すための地道な研究です。
これを怠って、運だけで勝とうとする不真面目な考え方の人は、
長期的にみれば必ず失敗します。
少なくとも投資に対しては真面目に取り組む気のある人でなければダメです。
次に、根拠のない自信家。
投資家たるもの、自分の投資には自信を持たなくてはいけません。
つまり自信家の人がすべて投資に向いていないという意味ではなく、
根拠のない自信家がダメだという意味です。
特に理由なく、自分だけは大丈夫だ、という風に考える人です。
うまくいっているときにはそれでもいいのですが、
歯車が狂いだすとこういう人は非常にもろいものです。
根拠のある自信をつけるためには、日頃から勉強する以外に方法はありません。
最後に、調子に乗りやすい人。
株価というのは、基本的には業績に裏打ちされて変動するのですが、
ときには特に意味もなく騰がったり下がったりもします。
自分のポジションがたまたま当たって大儲けしたからといって
調子に乗ってしまうようではいけません。
運が良かっただけだ、ということを認識して、
普段と同じ投資行動を続けることのできる冷静さが必要なのです。
もちろん、ここで述べているような性格をすべて兼ね備えている人というのは稀です。
誰にでもいい所、悪い所があるように、
投資に向いている面と向いていない面を合わせ持っているのが普通です。
大切なのは、自分の性格を把握し、それが原因で失敗しないように心掛けることです。