一喜一憂
株価というものは毎日、毎日上がったり下がったりの繰り返しです。
それをどう考えるか、という事を考えてみます。
長期投資家といえども、毎日の株価の変化は気になるものです。
現物株を持っているだけでも、日によっては2%とか3%とか動きます。
例えば1000万円分の株を持っているとしたら、
20万円とか30万円のお金が増えたり減ったりするわけです。
人によって違うのでしょうが、30万円といったら結構な大金です。
ランチを食べるのに、1000円のお店に行こうか、
がまんして500円の弁当にしようか、
とか考えているうちに10万円単位のお金が動くわけです。
これでは気にするなという方が無茶な話です。
でも、ここではそれを気にするな、という話を書きます。
株価に一喜一憂することのデメリットとして私が考えている事は、
の2点です。
一点目は特に説明する必要もないと思います。
スーパーに行って、70円の肉と90円の肉で悩んでしまうような人が、
今日は20万勝ったとか、今日は30万負けたとか、
そんなことを毎日やっていたらそれは疲れます。
問題は二点目です。
毎日一喜一憂していたのでは、冷静な判断が出来なくなってしまいます。
例えば1000円の株があって、5年後に2倍になると思って買ったとします。
これを毎日見ていたとして、1500円になった後、
一週間くらい下げ続けたらどうでしょう?
人間というのは弱い生き物なので、
何かこのまま1000円まで戻ってしまうのでなかろうか、
とかそんな気分になったりするのです。
で、5年間保有するつもりが、ついつい売ってしまいます。
ところが今度は上がりだして1600円になったりします。
すると、このまま上がったら買えなくなる、とか思って、
売った値段よりも高く買い戻してしまったりするわけです。
こういった、その場の気分での売買で儲かるかどうかはその時の運ですが、
手数料と税金という面では明らかに損をします。
長期投資家にとっては、短期的な運はどうでもよく、
大事なのはコストを抑えて長期保有することです。
頭ではわかっていても、株価に一喜一憂しているうちに
ついつい無駄な売買をしてしまうものです。
ということで、株価に一喜一憂するのは止めましょう、というのが私の意見です。
では、どうすればいいのか?
私の知る限りでは方法はひとつしかありません。
慣れること、です。
人間には順応性というのがありますから、
同じような事を繰り返していれば、勝手に慣れます。
ただし、株価の動きに対する考え方をしっかりさせておくことが大事です。
つまり、短期的な上がり下がりは運であって、
自分でコントロールすることはできない、ということを理解することです。
明日上がるか下がるかはどうせ予想はできません。
ここを勘違いして、一生懸命予想しようとするから、
毎日当たった外れたと思って一喜一憂してしまうのです。
運がいい日があれば悪い日もある、ということを理解して、
これに関しては達観してしまいましょう。
他にもっと考えなければいけないことがあるはずです。