お金を働かせる
世の中で生きていくためには、なんだかんだ言ってもお金が必要です。
住むところ、食べるもの、着るもの、これらは誰にとっても必要なものですが、お金がなければ何ひとつ手に入れることは出来ません。
出費が必要である以上、家計が赤字にならないためには、
それに見合った収入が必要になります。
親が大金持ちでもない限り、誰でもお金を儲けることが必要なのです。
さて、どうやってお金を手に入れるのかという話なのですが、
まず収入というのは大きく二つに分けることができます。
それは、労働所得と不労所得です。
労働所得とは、物を売ったり、サービスを提供したりした見返りとしてもらうお金です。
例えば、農家の人は、米や野菜を栽培して、それを市場で売ることによって対価をもらいますし、床屋さんは、お客の髪を切ったり染めたりして、お金を稼いでいます。
サラリーマンがもらうサラリーもすべて労働所得です。
会社に対して労働力を提供した見返りとしてサラリーを受け取っているわけです。
この労働所得がほとんどの人にとっては一番大きな収入源になっています。
しかし、もうひとつ忘れてはいけないのが不労所得です。
例えば、マンションを一棟持っていれば、何もしなくても毎月家賃が入ってきます。
株式投資も同じで、ある企業の株を所有していれば、何もしなくても
その企業の儲けたお金が配当金として配分されてくるわけです。
ここで大事なのは、働いているのは自分ではないということです。
マンション投資で言えば、働いているのはマンションという資産ですし、
株式投資ではその企業の社員たちです。
投資家はただ金を出して、後は何もしなくていいのです。
しかし、株取引には別の側面もあります。
デイトレやスイングトレードといわれる短期投機や、さや取りを狙った裁定取引などです。
これらは株を取引してお金を儲けるというところは同じですが、
もはや不労所得ではありません。
お金を働かせているのではなく、自分が働いてしまっています。
もちろんこれがいけない事だといっているわけではありません。
自分にとってそれが一番楽なお金儲けの方法だというのであれば、
デイトレも悪くないとは思います。
ただ不労所得ではないというだけの事です。
しかし、本業を別に持っている兼業投資家にとって、
株取引でも労働所得を得るというのは賢い行動なのでしょうか?
少なくとも私は、そう思いません。
なるべく手間をかけずに、あくまでも不労所得としてお金を儲けたいと思います。
そのためには、将来性のある企業への長期投資が一番です。
自分が有望と考える企業の株を買って、それを長期間保有する、
これが賢い長期投資家の姿勢です。
自分が働くのではなく、お金を働かせるのです。